こんにちは♪
看護探究隊のあやぱんです。
この記事を読みに来てくださりありがとうございます♡
看護のカテゴリーでは、救急医療の現場で働いていた看護師のあやぱんが「体のしくみ」から「病気」について、また「看護現場で役立つ情報」を探究してまとめています。
今回、探究してまとめた内容は「乳児の心肺蘇生法」についてです。
救急車が来る前に赤ちゃん(乳児)の心臓が止まってしまった、あるいは止まりかけている場合に行う心肺蘇生法です。
予めお伝えしますが、必ず心肺蘇生をする前に助けを呼んで、救急車を呼んで下さい。シンガポールでの救急車の呼び方はこちらでまとめています。
♡乳児の心臓マッサージ(胸骨圧迫)のやり方がわかる。
♡乳児の人工呼吸のやり方がわかる。
心肺蘇生法とは?
心肺蘇生とは、病気やけがにより心臓や呼吸が止まる、またはそれに近い状態になった時に、心臓マッサージや人工呼吸を行うことです。
英語で心肺蘇生法のことを CardioPulmonary Resuscitation (CPR)と言います。
乳児とは、生まれてから1歳未満の子供を示します。
つまり、乳児の心肺蘇生法とは1歳未満の子供の心臓マッサージや人工呼吸のやり方です。
基本的には大人と同じやり方ですが、乳児のポイントを詳しくまとめていきます。
心肺蘇生の判断ポイント
心肺蘇生をやる前にやることは、意識・呼吸・(循環)の確認です。
乳児の意識確認
乳児の意識確認は、足の裏を刺激しながら大きな声で呼びかけます。
- 目を開ける
- 声を発する
- 泣く
などの反応があれば、「意識あり」。無ければ「意識なし」と判断します。
ここで注意してほしいのが、強く揺すったり、顔を叩いたりして刺激を与えないで下さい。脳にダメージがある場合は助長させてしまいます。
乳児の呼吸確認
乳児の呼吸確認は、大人と同じです。
- 10秒以内に胸や腹部が上下に動いているか
- いつもどおりの正常な呼吸をしているか
を確認します。
これらの条件を満たしていれば、「呼吸あり」。無ければ「呼吸なし」と判断します。
しゃくりあげるような途切れ途切れの呼吸や、呼吸をしているか分からない場合は「呼吸なし」と判断します。
乳児の循環確認(難易度高め)
一般の方は参考程度にお読みください。
乳児の循環確認は、上腕動脈で確認します。
その他の確認方法は、
①顔や唇、爪の色が蒼白または紫になっていないか
②冷汗をかいていないかどうかを確認して下さい。
これらの症状がある場合は「循環不良の兆候あり」と判断します。
乳児の心肺蘇生の判断基準
子供は呼吸の問題で心臓が止まることが多いです。
したがって、一般の方は意識と呼吸を重視して確認して下さい。
①意識なし。呼吸なし。
↓
すぐに心肺蘇生法(心臓マッサージ、人工呼吸)を開始。
②意識なし。呼吸あり。
↓
様子を見ながら救急車を待つ。
乳児の心肺蘇生法
心肺蘇生法には心臓マッサージ(胸骨圧迫)と人工呼吸があります。
基本の流れは、心臓マッサージ(胸骨圧迫)を30回行ったら、人工呼吸を2回行います。それを救急車が来るまで続けます。
乳児の心臓マッサージ(胸骨圧迫)
乳児の場合は、2つの乳首を結ぶ線の「中心より指1本分下」を中指と薬指の2本で圧迫します。(2フィンガーテクニック)
乳児の心臓マッサージのポイント
- 胸の厚さの1/3以上が沈むくらい強く
- 1分間に100回以上の速さ
- 圧迫の中断は出来るだけ最小限にする
- 1回圧迫するたびに胸の厚みは完全に戻す。
1分間に100回のペースはアンパンマンパンマーチのリズムくらいです。
参考にこちらをご覧ください。↓↓
心臓マッサージは意外と体力勝負です。
疲れてくると心臓マッサージの質が落ちます。そうなってしまうと、赤ちゃんの脳に十分な血液が流れません。
少なくとも自分以外にもう1人救援者がいると良いです。
そして、2分毎に交代して行えると良いです。
交代は5秒以内に行いましょう。
乳児の人工呼吸
乳児の人工呼吸は
- 仰向けに寝かせる。
- 口の中に異物がある場合、できる範囲で除去する。
- おでこに手を当てて、もう片方の手を下顎に添えて上へ引き上げる。(気道確保)
- 自分の口を大きく開けて、赤ちゃんの口と鼻を同時に覆う。
- 胸が軽く上がる程度に1回1秒かけて2回息を吹き込む。(精神的に追い込まれてる状況なので、優しくゆっくり吹き込むことを心がけて下さい。)
あとは、心肺蘇生をしながら救急車が来るのを待ちます。
もし、救援者が自分以外に2人以上集まった場合、1人は心肺蘇生を交代で手伝ってもらいましょう。もう1人には近くにあるAEDを持ってきてもらいましょう。
一般の方はAEDの使い方は事前に覚えておかなくて大丈夫です。
AEDには使い方が書いてあるので、それに沿って行いましょう。
訓練を積んでる方や経験者でない限り、このような場合はパニックでそこまで思い出せません。
乳児のAEDのポイントをあげるとするならば、小学校入学前のお子さんは小児用パットを使用しましょう。
いかがでしたでしょうか?
いざという時に実践できるよう、頭の片隅に覚えておきましょう。
そして、1番最初に記述したように心肺蘇生法を行う前にまずやるべきことは…
助けを呼ぶこと=救援者を増やすこと。
救急車を呼ぶこと=出来るだけ早く病院で医療処置を開始すること。です。
あとは、失敗を恐れずに心肺蘇生を実践するのみです。
一分一秒が赤ちゃんの命を救う鍵となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
終わり♪
※私はいつも産後のお母さんやお父さんをサポートする人たちの一人です。もし、産後の育児や健康で悩んでいる方がいらっしゃいましたら、私がいつでもお話を聞きます。