こんにちは♪
看護探究隊のあやぱんです。
この記事を読みに来てくださりありがとうございます♡
看護のカテゴリーでは、救急医療の現場で働いていた看護師のあやぱんが「体のしくみ」から「病気」について、また「看護現場で役立つ情報」を探究してまとめています。
今回探究してまとめた内容は、「女性の体のしくみ」についてです。
♡女性の性周期について理解できる。
♡女性生殖器の異常に早く気づけるようになる。
目次
女性特有の臓器たち
ここでは、女性特有の臓器の中から4つの臓器に絞ってまとめていきます。
子宮
子宮は、妊娠した時に赤ちゃんを生まれるまで守り、育ててくれるお部屋です。
子宮は膀胱と直腸の間にあります。
直腸子宮窩(ダグラス窩)は、子宮と直腸の間のくぼみで、腹腔内出血や膿が溜まりやすいです。
子宮は内膜(粘膜)、筋層、外膜(漿膜)の三層から構成されます。
子宮内膜は、子宮の内側にあり赤ちゃんが子宮の中で育ちやすいように居心地良い環境を作ってくれます。
粘膜=体の外につながる器官の内腔を覆う膜です。体の外と繋がっているので、膜を保護するために粘液を分泌して表面を潤わせます。
筋層=筋肉が重なってできた層のことです。
漿膜=体の内側にある空洞(体腔)と体腔にある臓器の表面を覆う膜です。粘りのない漿液を分泌して、臓器が抵抗なく動けるようにします。
上皮組織の特質により粘膜と漿膜に分けられます。
上皮組織は、身体の表面や体腔にある臓器の表面を覆う細胞の列のことです。
膣
子宮の出口から、からだの外へつながっている場所です。
生理のときに出る経血(けいけつ)の通り道です。
膣は重曹扁平上皮で覆われています。
重層扁平上皮とは、細胞が2層以上重なり合っている上皮組織のことです。
表面近くにある細胞は平たく扁平の形をした細胞が並びます。下層に行くほど、円柱形をした細胞が並びます。多様な形をした細胞が2層以上重なり合っているので、機械的に強いのが特徴です。皮膚や消化器、膣の粘膜などに分布します。
組織とは細胞と細胞がくっついたもののことです。私たちの体には、上皮組織、結合組織、筋組織、神経組織という4種類の組織があります。
卵巣
卵巣は子宮の両側に左右ひとつずつあります。
卵巣は皮質と髄質からなります。
卵子がふくまれていて、卵子を成熟させ放出します(=排卵)。
卵子は、新しい命のもとです。精子と出会った卵子は受精卵になります。
また、女性ホルモンを分泌します。
ある器官で外側と内側のつくりや働きが異なる場合に、外側の層を皮質といい、内側の層を髄質といいます。
卵管
膣から子宮の中に入ってきた精子を先まで運び、卵巣から送り出された卵子を受けとめます。卵管は子宮底から両手を広げるように外方に向かい、間質部、峡部、膨大部、采部の四つからなります。
子宮外妊娠とは、子宮腔以外の場所に受精卵が着床、生育することをいいます。卵管妊娠が1番多く、腹膜妊娠、卵巣妊娠が続きます。子宮外妊娠をするとダグラス窩内出血等がみられます。
女性の性周期
ここでは、生理のしくみやサイクルについてまとめていきます。
卵巣周期
卵巣周期とは、赤ちゃんの元になる卵子が精子と出会うまでの人生の道なりです。卵巣周期には、卵胞期、排卵期、黄体期があります。
卵胞期は、月経開始日から排卵が起こるまでの時期のことです。この期間に左右の卵巣で約1カ月に1個ずつ、赤ちゃんの卵子が大人の卵子に成長します。
排卵期は排卵が起こる日のことです。排卵とは成熟した大人の卵子が卵巣から巣立つことを意味します。
黄体期は排卵が起こってから次の月経開始の前日までの期間のことです。排卵後、卵子は卵管を通りながら精子との出逢いを探しに行きます。この時期に卵胞は黄体に変化します。卵子は精子と出逢わない、または精子と出逢えたけれども、その受精卵が子宮内膜に着床しなかった場合は、黄体の寿命が尽き白体となります。
月経周期
月経周期は卵巣周期に合わせて、子宮内膜が変化する周期のことです。
月経期、増殖期、分泌期があります。
月経期は、子宮内膜が脱落し出血する時期のことです。
増殖期は、子宮内膜の増殖が排卵まで続く時期のことです。
分泌期は、子宮内膜が更に増殖する時期のことです。
卵巣周期と月経周期の関係性
・月経周期の月経期と増殖期は、卵巣周期の卵胞期に一致します。
月経が開始すると卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンが分泌
↓
卵巣を刺激
↓
卵胞が発育し始め、エストロゲンを分泌
↓
エストロゲンにより子宮内膜が増殖・肥厚し、受精卵を迎える準備を開始
・排卵期は、卵胞が発育することにより卵胞からエストロゲンがたくさん分泌されます。そして、卵胞が十分に発育したとからだが判断し、黄体形成ホルモンの濃度が急激に高まり(=LHサージ)、卵子は成熟し排卵が起こります。
・月経周期の分泌期は卵巣周期の黄体期にあたります。
排卵後の卵胞は黄体となり、プロゲステロンとエストロゲンを分泌
↓
プロゲステロンは厚くなった子宮内膜を、
更に受精卵が着床しやすい状態にする
生理周期による体温変化
卵巣周期の卵胞期では低温相が続き、排卵時に更に一時的に下がって、黄体期にグンッと高温相に変わります。その体温変化は、主に黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌によって起こります。妊娠すると卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が続き、高温相が続きます。妊娠が成立しない場合は、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が低下するので、低温相に戻ります。
性周期に関わる女性ホルモン
性周期に関わる5つの女性ホルモンを紹介します。
卵胞ホルモン(エストロゲン)
女性の美しさを増すホルモンです。
[主な働き]- 排卵前に精子が通りやすくなるように子宮頸管の分泌液を増やす
- 妊娠中に乳汁が出るのを抑える
- 女性らしいカラダを作る
- 肌の潤いを保つ
- 髪をツヤツヤにする
- 丈夫な血管を作り動脈硬化を防ぐ
- 骨密度を保つ
- きもちを明るくさせる
- 子宮に作用して、子宮内膜を厚くする
脳の下垂体前葉から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)の刺激により、卵巣や胎盤(妊娠した場合)から分泌されます。
黄体ホルモン(プロゲステロン)
妊娠の成立・維持に欠かせないホルモンです。
[主な働き]- 子宮内膜を更に厚くし、受精卵が着床しやすいようにする
- 乳腺を発育させる
- 体内の水分量を保つ
- 食欲を増進させる
- 基礎体温を上昇させる
- 眠くさせる・イライラさせる
- 憂鬱にさせる
妊娠した場合は分泌が続き、赤ちゃんが育ちやすい子宮環境を整えます。妊娠していなければ分泌量が減少し、子宮内膜を体外に排出させるのを助けます。
脳の下垂体前葉から分泌される黄体形成ホルモン(LH)の刺激により、卵巣、胎盤(妊娠した場合)、副腎皮質から分泌されます。
卵胞刺激ホルモン(FSH)
卵胞の成長とエストロゲンの分泌を促します。
黄体形成ホルモン(LH)
排卵とプロゲステロンの分泌を促す。
性腺刺激ホルモン放出ホルモン
脳の視床下部から分泌され、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の分泌を促す。
卵巣には、女性ホルモンの分泌量をコントロールするために、脳へフィードバックする働きがあります。女性ホルモンが多いときは分泌を抑え、少ないときは多く分泌させるように、必要に応じて視床下部に指令を出させます。
いかがでしたでしょうか?
もしよかったら、「おっぱいのしくみ」の記事も読んでみて下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
終わり♪