看護師人生初めてのコロナ患者様看取り。いつもと違うエンゼルケア、死亡退院の流れ

こんにちは♪

コロナ病棟で勤務している看護師あやぱんです。

看護探求隊をご訪問いただきありがとうございます♡

今回は、看護師人生初めてのコロナ患者様をお看取りさせていただいた時のお話をします。

コロナ病棟で働くことになった理由

 
 私は元々、整形外科に所属しているのですが、感染者数が増加し、市からの要請でうちの病院でコロナ病棟を開設することとなりました。

感染者数の増減により、うちの病院はコロナ病棟を開設したり、閉設したりを繰り返しています。

そのたびに、どこかの病棟がコロナ病棟になっていて、今回はついに私に所属している整形外科の病棟がコロナ病棟になることが決まりました。

コロナ病棟になることが決まり、まず師長さんからこのまま病棟に残りコロナ病棟で働くか、他病棟に移るか希望を取らせてくれました。

私は、今の病棟のスタッフが好きだし、働きやすい環境なので、コロナ病棟で働く決断をしました。

また、私は中途で今の病院に勤めており、他病棟のスタッフは知らない人ばかりだし、他病棟の雰囲気も把握できていないので、コロナ病棟で働くリスクより、他病棟で働くストレスのほうが嫌だったのです。

一般病棟からコロナ病棟が開設される流れ

 
 まず、1週間程度で整形外科の患者様を他病棟に移し、コロナ病棟開設に向けて準備をしました。

私たちは他病棟に患者様を出すだけなので、そこまで大変ではなかったです。

サマリーを書きまくり、他病棟に患者様を送り出すのみです。

整形外科の患者様を受ける側の病棟がきっと大変だったと思います。

コロナ患者様を受ける二次救急病院と三次救急病院の違い

 
 私の病院は二次救急の病院なので、挿管して人工呼吸器が必要な重症のコロナ患者様は受けません。

そのため、軽症なコロナ患者様の状態が悪化し、挿管して人工呼吸器が必要なレベルになると、三次救急の病院に転院搬送します。

しかし、急変対応と挿管までは二次救急病院が行います。

今回のコロナ病棟では、NPPV(非侵襲的陽圧管理)を使用する患者様はいらっしゃいましたが、実際に転院搬送するほど、重症化する患者様はいらっしゃいませんでした。

ちなみに、NPPV(非侵襲的陽圧管理)を使用する患者様は、二次救急の病院でも看ます。

コロナ患者様の看取り体験

 
 今回のコロナ病棟では、一名死亡退院がありました。

その時私は夜勤リーダーで、その患者様を直接お看取りをしました。

入院する時点で、看取り目的で入院すると救急外来から言われていました。

その患者様は、元々ガン末期の患者様で自宅療養されていました。

80代くらいの男性で、同じくらいの年齢の奥様が献身的に自宅でサポートしていたそうです。

コロナに感染し、病状が悪化してしまったのです。

リザーバーマスクで酸素10L送気され、外来から病棟にあがってきました。

私の病院ではコロナが流行してから基本面会謝絶の対応をしています。

一般病棟では、医師が許可すれば短時間の面会や付き添いができますが、コロナ病棟ではリスクが高いので、ご家族様は終末期であろうと付き添いできませんでした。

しかし、救急外来の陰圧室で病棟にあがってくる前に、ご家族様は患者様本人と面会をされていました。

本当は、日勤帯の時間で病棟に上がってくる予定でしたが、ご家族、特に奥様が患者様との別れを惜しんだようで、ご家族様が納得するまで面会をされ、結果、夜勤帯でコロナ病棟にあがってきました。

コロナ患者様の看取りと一般的な看取りの異なる点は、家族対応とエンゼルケアです。

通常は、心拍数が下がったり血圧が下がってきた時点で、ご家族様を病院に呼び、最期を看取れるようにするのですが、今回のコロナ患者様は、救急外来でご家族様が面会できたこともあり、主治医と家族の同意のもと、心臓が止まってからご家族を呼ぶこととなりました。

私は夜勤リーダーだったため、心静止(Asystole)になった時点で、主治医とご家族様に電話連絡しました。

死亡確認では、ご家族様にもマスクや手袋、ガウンを装着した上で立ち会ってもらいました。

葬儀屋の手配は、ご家族様が希望する葬儀屋があれば、その葬儀屋の名前と連絡先をご家族から聞きます。

そして、コロナに感染した人の対応ができるかどうかをまず確認します。

もしできない場合は、病院で提携している葬儀屋さんにお願いします。


お亡くなりになられた患者様のエンゼルケアは、まず体をきれいに清拭します。

その後、ご家族が持ってこられたご本人のお洋服を着させます。

今回の患者様は、競馬が好きだったようで、ジャケットのポケットには馬券が入ったままでした。

馬券は捨てず、そのままにして患者様にジャケットを着させました。

そのあと、コロナに感染した患者様は二重の袋に保管しなければなりません。

ジップロック付きの透明袋にまず患者様をいれます。

この時点で、ごみ袋に人を入れているようで心苦しかったです。

その後、グレーのファスナー付き袋に患者様を入れます。

そして、袋の表面をアルコール消毒で拭いた後、霊安室に運びます。

患者様を霊安室に運ぶというよりは、遺体を運んでいるという感覚でした。

もちろん、亡くなった患者様を霊安室へ運ぶことに変わりないのですが、人間としての扱いがされていない感じがしてかわいそうだなっというのが正直な感想です。

亡くなった患者様からどれほど感染リスクがあるのかわかりませんが、患者様の最期に孤独を感じさせてしまうのは辛いですね。

知らない看護師に看取られるのではなく、最期くらい家族や友人に看取られ、人生を振り返る時間を作ってあげたいと思いました。

いかがでしたでしょうか。

最後に…

病院によってコロナ患者様の対応は異なります。

私の今回の経験がすべての病院で行われるわけでありませんので、予めご了承ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

終わり♪

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