こんにちは♪
看護探究隊のあやぱんです。
この記事を読みに来てくださりありがとうございます♡
看護のカテゴリーでは、救急医療の現場で働いていた看護師のあやぱんが「体のしくみ」から「病気」について、また「看護現場で役立つ情報」を探究してまとめた学習記録です。
今回探究してまとめた内容は、「傾聴」パート3です。
パート1は、傾聴の基礎についてまとめました。
パート2は、患者さんが自然と心を開く傾聴法についてまとめました。
今回は前回の応用編で、患者さんが話しやすくなる5つの傾聴法についてまとめていきます。
傾聴が苦手でお悩みの方は、私と一緒に解決していきましょう。
♡患者さんが話しやすいテンポがわかる。
♡患者さんが話しやすい相槌がわかる。
傾聴に学びについて
患者さんに対して傾聴による介入がより必要な場合は、「この看護師さん話しやすいな。」と患者さんに思われることが大切です。
前回の記事でもご紹介しましたが、私は 阿川 佐和子さん著書「聞く力」を読んで、看護に活かせることが沢山あると思いました。今回もその本を元に患者さんが話しやすくなる傾聴法を5つ紹介します。
1, 患者さんよりも自分の視線
阿川さんは著書の中で、「視線の休憩時間を程よく挟んで、でも落ち使いない目つきだけはしないように心がけている。」と語られています。
なぜならば、相手を見ながら会話をするのが礼儀という文化と、それが無礼だという文化がこの世にあるからです。
私はどちらかというと、相手を見ながら会話をするのが礼儀という文化で育ちました。
でも、自分に置き換えてみると、心理や環境によって「この人目ヂカラ強いなー。」と熱い視線を不快に感じる時と、「この人、私の話をよく聞いてくれているな。」とその視線を嬉しく感じることがあります。それは、患者さんも一緒ということですね。
視線に対する文化は日本人の中でも人それぞれ異なります。
だから、
どちらの文化であろうと患者さんが話しやすいように、看護師が視線の休憩時間を程よく挟むことが必要だということです。
ただ、ここで気をつけたいのが落ち着きのない目線の動かし方だけはしないことです。今思うと、昔の自分は落ち着きのない目線の動かし方をしていたかもしれないと反省しています。
なぜならば、看護師は決まった業務を行いながら、予想外に降りかかってくる業務も柔軟にこなさなければなりません。ナースコールや緊急入院、急変など…。
看護師は業務に追われると、患者さんの話を傾聴しながら他の業務のことも気になり、いつのまにか視線が落ち着かなくなっていることがあります。看護師本人は気付いていないことが多いですが。
看護師は患者さんの視線にはよく注意をしながら観察し、そこから評価します。しかし、自分の視線の動かし方にまで注意をする看護師は少ないです。患者さんも私たち看護師の視線をよく見ています。患者さんに「この看護師さん話しやすいな。」と感じてもらいたい時は、自分の視線にも注意しましょう。
2, 患者さんのテンポを把握する
会話のテンポはとても重要です。看護師が患者さんのテンポに合わせることで、患者さんはその会話に居心地良さを感じ、もっと話したくなります。
逆に患者さんのテンポを気にせずに会話を進めていくと、患者さんは会話にストレスを感じ、話しにくくなります。阿川さんは、書籍の中でご自身の伯母(当時97歳)が病院に入院した時の実話を例に出しています。
伯母さんの退院後の生活について、病院スタッフと伯母、阿川さんなどでテンポ良く決めていた時のことです。突然、阿川さんの伯母が、「私の話も聞いてちょうだい。」と大声で反論したそうです。阿川さんは、自分たちよりもテンポの遅い叔母が質問の答えをすぐ返せない時、催促したり代わりに答えてあげたりしたそうです。
確かに、高齢者のテンポに合わせながら会話をすると最後まで我慢できず、つい先回りしたくなります。私も病棟勤務していた頃、そうでした。
でも、患者さんの話を最後まで聞かずに看護師のテンポで話してしまうのは、一方的にこちらの都合なのです。
私もやってしまうことですが、看護師は患者さんの返答が来る前にこちらで予測して答えてしまうことがあります。これは一見、親切な聞き手のようですが、結果的に患者さんを追い立たせて、話しにくくさせしまうのです。
いつも、患者さんのテンポに合わせるのは難しいかもしれませんが、患者さんの人生が左右される大事な決断の時だけでも、患者さんのテンポを意識して傾聴してみて下さい。患者さんは「この看護師さん話しやすいな。」と感じ、心に秘めている気持ちを打ち明けやすくなります。
3, 患者さんが話しやすい相槌
患者さんのテンポに合わせられるようになったら、次は相槌です。
阿川さんは著書の中で、相手の話の間に入れるのは、
- ちゃんと聞いていますよ。
- もっと話を聞きたいです。
という促しのサインだけだと述べています。そうすると、人は自ずと内に秘めた思いが言葉になるのではないかと。
特に日本人は、相手の反応を確認しながら話をします。例えば、看護師が患者さんに入院オリエンテーションをしている時、患者さんの相槌がないと「理解できてるかな。」と心配になりますよね。
また、患者さんが看護師の説明に対して相槌をしてくれたとしても、毎回「へぇー。」としか言わない場合、患者さんの「ちゃんと聞いてますよ。」のサインを受け取ることはできません。そうなると、話し手の看護師はテンポが悪くなり、その患者さんとの会話に話しにくさを感じてきます。
こうして自分の身に置き換えて考えてみると、自分の振る舞いに対して考えさせられますね。
つまり、話し手が話しやすくなるためには、話し手のテンポに合わせた聞き手の相槌と相槌の言葉のチョイスが重要なのです。
4, オウム返し方
相槌の言葉にはいろいろありますが、患者さんの話の一部をもっと深く聞きたい時は、オウム返しが有効です。
例えば…
患者さん:「最近、関節が動かしにくくて手が震えるんです。」
看護師:「手が震える?」
そうすると、患者さんは手が震えることに対してもっと具体的に話してくれます。
また、私はオウム返し法を仕事でもプライベートでもよく使います。時々、上司や先輩でどうでもいい話をしてくる人いませんか?「今、話さなきゃいけない内容ですか?」みたいな内容です。苦笑
そんな時、私は話し手のキーワードな言葉だけを拾い、その言葉を言い返すことで、「ちゃんと聞いていますよ。」と話し手にアピールします。すると、その相槌で話し手は話しやすくなり、上司や先輩を不快にさせなくて済みます。(良い子は真似しないで下さい。笑)
でも、オウム返し法は、
傾聴の場では話し手の内容を掘り深めるために有効なのです。
話し手の言葉を拾って言い返すだけなので、すぐに実践できます。
オウム返しに加えて、
- 具体的には?
- 例えば?
っと話し手に問いかけることにより、話し手はさらに別に言葉を使ってより分かりやすく答えてくれるでしょう。
5, 聞き手が損する相槌の言葉
相槌の言葉のチョイスは重要であると先ほども述べましたが、相槌の言葉はいろいろありすぎて困りますよね。
うんうん。
はい。
へぇー。
そうなんですね。
なるほど。 など…
そして、相槌の言葉を考えている内に会話が終わってしまったり…。
なので、看護師がよく使いがちな「患者さんの心を閉ざす相槌の言葉」を最後に紹介します。これらの言葉だけ気をつけて使えば、「この看護師さん話しやすいな。」と患者さんから思われるようになります。
- わかります
- 絶対〇〇ですよね
- それ知ってます
安易な共感
傾聴において共感は必要ですが、相手の気持ちを安易に分かると言ってはなりません。全く同じ経験をしていない限り、他人の気持ちをそう簡単に分かるはずがないのです。
看護師が患者さんを理解しているかどうかは、患者さんが判断します。それなのに、看護師が安易に「その気持ちわかる。」なんて言ってしまうと、患者さんとの信頼関係に傷がつくので使い方に注意しましょう。
決めつけ
次に、患者さんの答えや気持ちに対して決めつけるような言葉を使うのは避けましょう。患者さんは出来るかどうかを聞いてるのではないのです。また、看護師に答えを求めている訳でもなく、話を聞いてもらいたいだけの時もあるのです。
決めつけは、一瞬にして患者さんの心を閉ざすのでやめましょう。
知ったかぶり
看護師に限らず人として言えることですが、知ったかぶりな言葉は使わないように気をつけましょう。相手に知識不足がバレた時、相手の信頼を失います。
例えば、整形外科の看護師として十分な知識を持っていても、眼科の知識は全くない場合、骨折で入院している患者さんに白内障について聞かれ、知ったかで白内障について答えるのは良くないです。
今はネットでなんでも調べられる時代です。患者さんの方が知識を持ってることもあります。正直に「わかりません。」という方が、患者さんは心を開いてくれることもあるので、正直になる勇気を持ちましょう。
いかがでしたでしょうか?
私は傾聴が苦手なので、「聞く力」の本のおかげで傾聴についてたくさんのことを学ぶことができました。今後は学んだことを実践し、また更にブログでアップデートできるように頑張っていきます。
ぜひ、皆さんも「聞く力」を読んでみて下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
終わり♪